タンポポ


また廻って来ましたね

爽やかな 春風があの頃を連れ戻してきます
浅黄色の懐かしい匂いが ふっ!と 遠ざかった記憶を
思い出し 私の涙腺を擽ります

例え此のまま 思い出の記憶は薄れて行こうとも
心の中から 大切な貴方が消え去ってしまうことなんて無いのですから
だから 私はあの場所が好きなんです

其処に貴方が居なくても 目を瞑りいっぱいに吸い込んだ
鮮やかな黄色のタンポポの香り
何時でも感じ取れるから 寂しくなんて無いのです

貴方は 貴方の想いのままに
前へ進めばいいのです

心の枷を脱ぎ捨て あなた自身の幸せを見つけ
まぁるいタンポポの綿毛のように 
ふわりと風に乗って 自由の空へ飛ぶのです
私は其れを眺めながら また夏の訪れが近いことを肌で感じ
そっとあの頃の思い出に浸ります