詩 気の早いトンボ






爽やかな初夏の 風と陽射しに誘われ
カメラ片手に 鳥たちに逢いに出かけた

ふと足元に 身の丈5〜6センチの
遅咲きのスミレの花が咲いているのが目に留まった


「よぉーし! 別嬪さんに撮ってあげるからね!」



草むらに寝転び 接写で構えた


じーっと息を潜め
ピタリと風のやむ瞬間を待つ・

と何処からか 気の早いトンボが遣って来て
構えたレンズの舳先に ちょこんと留まった



「ちょっとちょっと〜! 邪魔だよ〜!」
「何処かへ行ってよっ!」



私の心の叫びが聞こえたのか
トンボは くるりと振り返り

大きな目玉で 

「デヘッ!」 と笑った





*  花の写真を整理する
雑多に詰め込んでいたフォルダーの中
カメラも 詩も そしてパソコンも
ちょっとした切っ掛けで始めた
何とかの手習い(笑)
時々の風景や心情 出来事を記録に
残して置く事は結構大変なことだ
趣味として始めてから 7年
今では大切な思い出の記録帳